2002年7月5日 日本橋劇場 公演
STORY
これは100万個の銀河輝く広大な宇宙、その宇宙の大神が昼寝の途中
ふと目覚め、あくびをして再び眠りに入るまでのほんのひととき(100年)のお話。
日と月を両親とする少女ヒノリが苦悩を乗り越え、成長し、
世界を平和と調和に導くものとしての自分(神)に目覚めるまで。
出演者
はじめに
<<月花麗人社>>
1990年(平成2年)現代に生きる一般の人々に、現代文化と同様に古典文化をわかりやすく表現したものを提供して、それを楽しみ理解していただきたいと願い、<古典を現代に活かす道>を旗印にアーチストたちが集いました。その活動母体として出来たのが芸術創作集団「月花麗人社」です。
具体的には、1985年より国立小劇場で4年連続で公演展開しました<花軍(ハナイクサ)>シリーズが発端となり、続いてNYでの公演活動を経て、1989年からスタートした青山円形劇場月下シリーズにて発足しました。月下シリーズは第1弾「月下」、第2弾「月下 第弐章」、第3弾「月下 第参章」、
第4弾、「AMATERASU」を公演しました。(2〜4弾は草月ホールを使用)。さらに活動は継続され、「はるか舞の会―bP〜bS」観世流の能舞台を使っての公演を含め、大きな成果を得ました。
更に「天翔シリーズ」へと試みは継続されました。
その過程を通じて新たなる舞<吉祥大和舞>が創作されました。
(<吉祥大和舞>は、2004年9月9日より<遥吉祥之舞(はるかきっしょうのまい)>に名称変更となりました)
<<吉祥大和舞>>
月花麗人社の主宰者である<坂東 遥>により、日本(大和)古来の<舞>と<呼吸>、
自然界の<鼓動>をひとつのものとして生まれたのが<<吉祥大和舞>>です。
吉祥大和舞は、舞楽の<舞の要素>として華やかで活力のある華舞(はなまい)、ゆるやかな
流れに身を置きながら、人の魂の気高さを表現する悠久(ゆうきゅう)の二つから成り立っています。
吉祥大和舞は宇宙空間にあるエネルギー、愛、生命との交歓を可能にします。深く自分の中へ
入っていき、自らの心に語りかけ深く思うことにより、自らの中に新たな宇宙空間が生まれます。
そのエネルギーが波動反応して、より大きなエネルギーの輪、慈しみの輪となって世界を包み大宇宙へ広がっていきます。新しくて実は、人間が古来有するものを表現する舞です。
<<吉祥楽>>
アジアのゴスペルとも表現され、愛と自然を詩う<CoCo華>独自の感性により生まれる音楽です。
吉祥大和舞と共に在り、吉祥大和楽として発案され、後に吉祥楽として完成されました。邦楽、民謡音頭など、日本古来のリズム、言霊(コトダマ)、響きを大切にし、絵画のようなその音色の美しさ懐かしさにDNAが時代を超えて共鳴し、同時に今までにない新しさを感じる音楽です。
<<一般市民の中へ>>
20世紀末(1998年)に誕生した吉祥大和舞(+吉祥楽)が太古の時代出雲の国といわれていたイベントで市民と一体になることが出来ました。島根県大型観光キャンペーンと言うイベントにおいて、島根圏城市民が21世紀を迎えるにあたり、新たなる自分たちの舞踊を創り出したいと願いました。
その<想い>が具体化されたものが創作舞<出雲田楽>です。
2001年に生まれた新しい形の踊りとして踊られ継承されています。
<<海外での展開>>
新しい世紀(21世紀)に入り、自然と動植物、そして先住民族アボリジニが大切にされている豪州のブリスベン市で開かれた国連協会主催「地球憲章会議」で吉祥大和舞が紹介されました。
そして、次なるステップは、世界3大文化フェスティバルであるアデレートフェスティバルに参加します。
<<ヒノリ伝説&公演構想>>
現時点で、これまでの活動集大成として、2002年7月創られたのが<ヒノリ伝説>です。
<<ヒノリ伝説 ストーリーボード>>

我々が住む太陽系には、銀河系という約2000億個の星集団のごく一部を構成しています。
広い宇宙には銀河が無数(100万以上)にあることが確かめられています。
太陽系に、比較的近いアンドロメダ銀河。近いと言っても、光の速度で飛んでいっても
約212万年かかる距離・・・・・・・・無限空間です。

100万個以上ある銀河が点在する無限ともいえる広さを持つ広大な宇宙。
その宇宙の大神が昼寝中ふと目を覚まし、ふたたび眠りにつくまでの
ほんのひとままたたき(一瞬)のお話です。

日と月を両親とする少女ヒノリが苦悩を乗り越え成長し、世界を平和と調和に導く者としての
自分(神)の存在に目覚めていく過程が舞台では表現さます。

すべての人類にあてはまる普遍の神話<ヒノリ伝説>。
舞台で展開されるヒノリを巡るドラマは、舞台を見る観客の心の中にも存在し、舞台の
進行とともにドラマは、観客一人一人にとって共有された心理空間となります。

そして、すべてのものの中にある明と暗(陽と陰)の存在に気付き、その存在が、
人間一人一人の中にも存在することを強く意識(認識)することになります。気付き、意識し、
認識するという過程を経て、新しい生き方(再生)を意識し認識しはじめます。

舞台を見終えた人々(観客)の心の中に、新しい生き方(再生)の力が生まれます。
その力(パワー)は、明日からの人々(観客)の心の中で生き続けます。
どう活かすかはあなたの自由です。

<ヒノリ伝説>の登場人物を、坂東 遥、白鈴の姉妹、今 陽子、朝香しゅんを迎えた
出演者が演じ、さらにCoCo華をはじめとする<KISSHOU楽>のメンバーが、風、大地、
空、波・・・・・・・・・、とそれぞれの役を担います。